

日々のトレードお疲れ様です。
また、ランクインされた方々おめでとうございます。
1週間で勝てた人、負けた人様々だと思いますが、勝てた人も負けた人もしっかりと次週に備えて負けトレードの分析を行いましょう。
「失敗は成功の母」とも言うように、失敗からフィードバックを受けて改善していくことがトレードの上達に役立ちます。
FXだけではないですが、失敗を失敗で終えずにそこから修正改善に繋げることで自身の成長に繋がりますので、しっかりと負けトレードの分析も行っていきましょう。
やりたいことや、やらなければならないことがあった際、ついついそれを避けてしまったりサボってしまったりしたという経験が誰しもあるのでは無いでしょうか。
その原因は時間的問題、精神的問題、身体的問題と様々なものがありますが、中でも精神面に由来する「なんとなく気が乗らない」といったような形で怠けが出てしまうことは、こと学習においてはよくある話です。
しかしそれが原因で学習が進まないのは、学習をしている上では本末転倒になってしまいます。
そこで今回は、学習に必要な学習意欲の観点から「学習意欲のコントロール」についてお話します。
まずは自分を正しく認識することが大事
「学習しよう」そう思っていたとしても、その考えとは裏腹に行動が伴わないということも我々人間にはよくある話です。
これはひとえに理性的に「学習しなければならない」と考えている一方で、「学習をする」という行動に対して「意欲」が伴っていないからこそ起こっている事態です。
せっかく「学習する」ということに対してのモチベーションがあるのにも関わらず、行動に対してモチベーションが起こっていないことで結果的に学習が行えない状況というのは、学習機会の観点からしても非常に勿体ないことですので、そうした事態に陥らないためには「学習意欲(学習モチベーション)のコントロール」というものが必要になってきます。
学習意欲のコントロールができるようになってしまえば、「学習という行動に対するモチベーション」以外にも「学習をしたい」というモチベーションのコントロールもできるようになるため学習全体に対して大きな影響を与えますので、学習に対する意欲を上げるために非常に有効です。
ただし学習意欲のコントロール方法を知る前に、まずは「自分がどのような性質を持つ人間なのか」ということを正しく認識する必要があります。
そして、その「自分がどのような性質を持つ人間なのか」という点に関しては、心理学者である市川伸一氏が提唱した「学習動機の二要因モデル」というもので判別することができます。
この「学習動機の二要因モデル」では、「学習内容の重要性」と「学習の功利性(賞罰の直接性)」の二軸で学習動機を分類したもので
①充実志向→学習自体が面白い
②訓練志向→頭を鍛えるため
③実用志向→仕事や生活に活かす
④関係志向→他者につられて
⑤自尊志向→プライドや競争心から
⑥報酬志向→報酬を得る手段として
の6パターンに分類されます。

まずは自分自身を見つめ直し、自分自身が「何を動機として学習を行うのか」ということを明確化することで「学習意欲をどのように上げるのか」が変わってきます。
まずは「学習動機の二要因モデル」を参考にして、自分自身がどのタイプに当てはまるのかを把握しておきましょう。
学習意欲をコントロールする
自分自身の「学習への動機」がどのタイプに当てはまるのか把握できたら、そのタイプ別の動機に基づいて学習意欲が高まるような行動を行っていくことで学習意欲のコントロールができるようになります。
基本的にはタイプに合わせた「学習意欲を高める方法」を行うことで学習に対する意欲が高まりますので、自分のタイプに合わせて学習意欲のコントロールを行ってみてください。
①充実志向の方
充実志向の方は「学習内容の重要性が高く、学習の功利性が低い」というタイプの方になりますので、「自分がやりたいからやっている」という内的動機が強い方になります。
基本的にその物事に対する学習が「楽しい」「好き」だからこそ行っているので、特に何もしなくても高い学習意欲を発揮できているので、基本的には小細工必要なく高い意欲で学習を行っていくことができます。
ただし「充実志向の方」に対し学習意欲を高めるためのテクニックが使えないかと言えばそうではなく、「他のタイプの学習意欲を高めるためのテクニックを利用すること」で更に学習意欲を高めることができます。
これは、例えば「1番当てはまるのは充実志向だけど、次点で訓練志向にも当てはまる」という方などは訓練志向の方用のモチベーションアップの方法を使うことで学習意欲を更に高めることができますので、「自身が次点でどの性質を持っているのか」ということも意識して、その性質に合わせた方法を用いることが推奨されます。
②訓練志向の方
充実志向の次点で「自分がやりたいからやっている」という内発的動機が強いのが訓練志向の方になります。
充実志向と違う点は、訓練志向の方が充実志向よりも「利益を求める」点にあります。
充実志向が「対象のものごとを学習すること自体」を原動力として意欲が高まっていますが、訓練志向の方の場合は「自身の能力を高めたい」という目的で学習しているため、「自分の能力が高まること」が「利益」となり、それが学習に対する意欲となります。
訓練志向の方も充実志向までとは行きませんが内発的動機を元に行動しているタイプのため、このタイプの方も基本的には元々学習に対する意欲がありますので、何もしなくとも高い学習意欲を発揮しています。
しかし学習の目的が「能力を高めること」にあるので、学習を行っているのにも関わらず自身の能力が高まっていないと感じた場合は学習意欲が低下してしまうことがあります。
ですので訓練志向の方に対しては少しでも自身の能力が上がっていること、成長していることが把握できるよう「成長ノート」をつけることがおすすめです。
アナログでもデジタルでもどちらでもいいのですが、自分自身が何を行ったのかということを記したノートを付けておけば毎日自身が成長していることを記録できるので、そのノートを見返すことによって「能力が高まっていない」「成長していない」ということを払拭することができます。
もちろん訓練志向の方でなくとも有効な学習意欲向上の方法ではあるのですが、「能力を高めたい」「今の自分よりも成長したい」という動機が強い訓練志向の方にとっては特に有効なものになりますので、自身が訓練志向のタイプの方は「自身の成長を記録するノート」を付けておくことで、学習に対しての意欲を維持できますので、是非活用してみてください。
③実用志向の方
実用志向の方は訓練志向の方よりも更に「利益」を追求したタイプの方になります。
ただし、この実用志向の方々の利益はお金ではなく「仕事や生活に活かせるかどうか」が主な利益になります。
基本的には「学習することで自身の生活を豊かにしたい」という考えのタイプになりますので、「自身の生活に左右しない」と思うような学習に関しては学習意欲が高まらないのが特徴です。
仕事であれば資格やスキルアップ、生活では掃除や料理など様々なことを学習意欲を高く学習していけるタイプではあるのですが、その反面自身の生活にプラスにならないようなことに関しては学習意欲が高まらず、不必要なものだと切り捨ててしまう傾向があります。
仕事や日常生活に関わりのある学習であれば問題ないのですが、関係性が低い学習の場合は工夫しなければ学習に対して早々に見切りを付けてしまう可能性があるため「如何に自身の仕事や生活に関連性をもたせるのか」ということが必要になります。
デスクワークをしている方で、趣味でスポーツなどをやらない方にとっては「筋トレ」は不必要なことですが、例えば
・筋トレをすることで疲れにくい身体を作る
・筋トレをすることで生活習慣病を防いで健康的な日々を過ごす
といったような形で関連付けすることが有効です。
自身の生活にプラスに働くことであればモチベーションアップに繋がりますので、無理矢理でもいいので「学習と自身の生活と結びつける」ことが学習意欲の向上と維持に重要となります。
④関係志向
関係志向の方は周りに流されやすい性格であったり、自尊心が低い方に見られるタイプの方です。
「知り合いや友達に誘われたから」という理由で学習を始められる方が多いので、学習内容にも、学習したことから得られるメリットにも興味が薄いからこそ、そもそも学習意欲が低く、学習意欲を継続することが難しいタイプでもあります。
ただし、関係志向だからといって学習意欲を上げることができないかと言われればそうではなく、「学習せざるを得ない環境を作る」ことで学習意欲を上げることができます。
学習せざるを得ない環境を作る中で最も簡単なのが「金銭の発生」です。
昨今ではダイエットや筋トレのための「パーソナルトレーニング」が流行していますが、これがまさに「金銭による学習せざるを得ない環境」になります。
人は「得をすること」よりも「損をしないこと」を選ぶという傾向があり、この法則を「損失回避の法則」と呼びます。
金銭を払うことによって「損をしたくない」という気持ちが働き、それが動機となって物事の成就ができやすくなります。
上記したダイエット・筋トレに関して「なぜパーソナルトレーニングが流行っているのか」という点に関してはまさにこの損失回避の法則によるもので、無料かつ自分自身だけで行えるダイエット・筋トレでも「お金を払ってやること」によって損失回避の法則が働き、パーソナルトレーニングに通わざるを得ない状況が生み出され、結果として物事の成就が達成しやすくなるのです。
関係志向の方は元々学習に対しての執着が他のパターンの方よりも少ないため、なかなか学習する動機に繋がりにくいという特徴はありますが、上記した「損失回避の法則」を活用することで学習の意欲の向上を図ることができます。
もちろん「元々興味はなかったけれど、やっているうちに楽しくなってきた」などといった形で別のタイプに変化することも十分にありえますので、うまく損失回避の法則を活用して「学習せざるを得ない環境」を作り出しましょう。
⑤自尊志向
自尊志向の方は自分自身に絶対的な自信があるような、自尊心が高い方によく見られるタイプの方に多く見られます。
基本的にはその自尊心の高さから学習内容に対しては関心が薄く、「何でもいいから誰かと競争して勝つこと」を重視するタイプになります。
「誰かと競争して勝つこと」が動機に当たるタイプですので、「勝ちたい」「追い抜きたい」という人物を設定することによって自ずと学習意欲が高まるタイプですので、そうした人物を探し、その人を目標とするのが有効です。
ただし「誰を目標にするか」という部分に注意が必要です。
自尊志向の方は、その自尊心の高さから「勝てない」「追い抜けない」と思ってしまった際には心がポッキリと折れて挫折してしまいがちです。
だからこそ、そういった事態に陥らないためには、目標とする人物は「自分の現状の能力から大きくかけ離れている人」を目標にするのではなく、「努力すれば追いつくことができるくらいの人」を設定する必要があります。
また、自尊志向の方は「勝ちたい」「追い抜きたい」のが動機になるタイプですので、一度目標の人物に追いついた場合は「更に上の人物」を目標にしなければ意欲の継続ができません。
ですので、目標を達成したら常に目標を更新するような形で目標設定を行う必要があります。
基本的には能力が高かったり、今までの人生の中で成功体験があったりする方が多い自尊志向のタイプは、その自尊心をおられた瞬間に挫折しやすいタイプでもあります。
ですので、自分の現状の能力に対して高い方に乖離しすぎている方を目標にしないことと、目標の人物に追いついたり追い抜いたりしたら更に高い人物を目標にするといった形で、常に目標をアップデートするといった形で、なるべく挫折をしないような形での目標設定をすることが望ましいです。
⑥報酬志向
6パターンの中で一番「自身の利益」に執着しているのが報酬志向の方です。
報酬志向の方とっての利益は訓練志向の方や実用志向の方のような利益ではなく、もっと直接的な「お金やモノ」となります。
学習の動機が「お金やモノ」となるため、基本的には「お金を得た未来」「欲しい物を手に入れた未来」を想像するだけで学習に対しての意欲が上がるタイプとなります。
その「お金を得た未来」「欲しい物を手に入れた未来」をより具体化したものであればあるほど、報酬志向の方の学習意欲は上がりますので、お金を手に入れてすることに関連する写真、手に入れたいモノの写真などで具体化する事によって意欲をより高められますので、目標をより具体的な形にするということが有効です。
また、目標を具体化したもの(行きたい場所の写真や欲しい物の写真など)を常に目に入るようなところに置いておくことも報酬志向の方にとっては有効となりますので、目標をより具体化すること、そしてそれを常に目に入るところに置いておくということが、学習意欲の向上に最大限役立ちます。
学習意欲をコントロールし、効果的な学習を行う
学習には、その学習に対する明確な意図や目的だけでなく、その学習を行うための「意欲」が必要になります。
しかし逆に考えれば、学習をするにあたって重要な「学習意欲」をコントロールさえできてしまえば、意欲的に学習を行っていくことが可能です。
今回はそうした「学習意欲をコントロールする」という観点から、心理学者である市川伸一氏が提唱した「学習動機の二要因モデル」の学習動機のタイプ別に、学習意欲のコントロールに関してお話させていただきました。
まずは自分自身が「どういった学習動機を持つタイプなのか」ということが分かりさえすれば、そのタイプに応じた学習意欲のコントロールができるようになります。
もちろん上記した学習動機のタイプは「必ずしも1つだけ」というわけではなく、人によっては複数のタイプに当てはまったりしている場合がありますが、自分の中でどの動機が強いか分かれば適切に学習意欲をコントロールする術を活用できますので、是非自分自身と向き合い、正しく自分を認識しましょう。
内的動機に基づくものでも、外的動機に基づくものでも、学習は自分にとって様々なメリットをもたらしてくれます。
FX学習に関してももちろん同じで、学習することで自身の自己成長や金銭的利益に繋がりますので、自分を正しく認識し学習意欲をコントロールしながら学習し、知識や技術の習得を行っていきましょう。